宇和島

宇和島の魅力を船員達が雑談

カメ
カメ

ほう、見えてきたな。あの山頂に鎮座する五角形の不等辺多角形、宇和島城だ。藤堂高虎が築き、伊達が磨いたあの縄張り…。あそこは戦うための城じゃない、『見せる』ための美学が詰まった現存天守だ。私はあの天下泰平を象徴する板張りの床を素足で踏みしめ、伊達秀宗公の野心に想いを馳せてくる。石垣の反り一つ見逃さんぞ。

ねこ
ねこ

私は『食べる宝石』を探しに行く予定です。上陸したら真珠の養殖場を覗いて、それから『ブラッドオレンジ』の農園へ。真っ赤な果汁と真っ白なムースのコントラスト。宇和島の情熱、感じてきます!

イカ
イカ

私は宇和島の『血』を感じてきます。闘牛ですよ、闘牛!一トンを超える牛同士が角を突き合わせる、あの地響き。江戸時代から続く男たちの祭りをこの目で見届けてきます。帰りに『天赦園』の藤棚で心を落ち着かせてこなくちゃ!

寄港地・宇和島港のデータ

使用する主なバース宇和島港 坂下津(さかしたづ)地区 岸壁
着岸可能サイズ5万トン級
客船年間寄港数年間数隻〜10隻程度
開港年・増改築歴1615年:宇和島城の麓に広がる海域を城下町の外港として整備し、伊達10万石の物流拠点となる・明治時代: 四国西部の「海の玄関口」として近代化が進む・1951年:重要港湾に指定・1970年代〜:坂下津地区の埋め立て・整備が進み、大型貨物船や客船が着岸可能な近代的な埠頭が完成
※情報は自社調べに基づきますので、詳細を確認したい方は各自治体にお問合せください。

紺碧の迷宮を密やかに抜ける、知的なアプローチ

宇和島への入港は、他の大型港のような喧騒とは無縁の極めて静かな時間です。リアス式海岸が描く複雑な海岸線、その合間に点在する真珠の養殖いかだが、鏡のような海面に独特の模様を描き出します。船のデッキからは、急斜面にへばりつくように広がる段々畑が見え、人の営みが自然に挑み、調和してきた歴史が静かに語りかけてくるかのよう。着岸が近づくと、宇和島名物「牛鬼」の奇怪ながら愛嬌のある頭が埠頭に現れ、力強い和太鼓の音がリアスの静寂を心地よく切り裂きます。

タクシーと健脚を駆使する「城下町巡礼」

坂下津地区の岸壁から市街地へは、車を走らせてわずか10分。そこから先は、自分の足で歴史の層を剥ぎ取っていく旅になります。まずは標高約80mの宇和島城へ。松山城のようなロープウェイはありません。苔むした石段を一歩ずつ踏みしめ、現存12天守の一つである木造の貴婦人を目指す行程は、まさに心地よい修行です。下城後は、そのまま歩いて伊達家の隠居所・天赦園へ。潮風に吹かれながら、武士の気概と町衆の活気が混ざり合う路地を、あえて地図を捨てて歩く。それこそが、宇和島という街の呼吸に合わせる唯一の方法です。

伊達の軍略と「真珠の雫」が織りなす独眼竜の末裔たち

宇和島観光の神髄は、山頂に鎮座する宇和島城から始まります。藤堂高虎が築き伊達家が完成させたこの城は、一見穏やかな三層の天守ですが、上空から見ると「五角形」という世にも珍しい縄張り。敵の裏をかく伊達の軍略が、400年の時を超えて今も石垣に刻まれています。城を降り、伊達家の隠居所である天赦園(てんしゃえん)へ足を運べば、池を跨ぐように咲く藤棚や、計算し尽くされた景石が、北の雄・伊達家から引き継がれた洗練された美意識を静かに語りかけてくれます。

午後は、リアス式海岸の恵みを五感で受け止めましょう。世界に誇る宇和島真珠のギャラリーでは、幾千もの年月をかけて育まれた一粒一粒の物語に触れることができます。また、街の活気を感じるならきさいや広場へ。ここには宇和島のすべてが揃っています。揚げたてのじゃこ天を頬張り、爽やかなブラッドオレンジのジュースで喉を潤す。運が良ければ、市内の闘牛場で繰り広げられる、体重1トンを超える巨牛たちの激突―江戸時代から続く「角突き」の地響きに立ち会えるかもしれません。

そして旅を締めくくるのは、やはり宇和島鯛めしです。炊き込みご飯という概念を覆す、贅沢な刺身どんぶり。新鮮な鯛を特製の醤油ダレと生卵に潜らせ、一気に白米とかき込む。薬味のミカンの皮がふわりと鼻を抜け、鯛の弾力が口内で暴れる瞬間、この街の豊かさが身体の芯まで染み渡ります。武骨な歴史、優雅な真珠、そして力強い食。宇和島は、それらが矛盾なく共存する、四国の奥深きパラダイスです。

良いところとあまり良くないところ

良いところ

  • 木造天守の圧倒的な「本物感」
  • 鯛めし、じゃこ天、太刀魚の巻焼きなど、宇和島でしか出会えない味が多い
  • 観光地化されすぎていない、地元の人の素朴で温かな気質が心地よい

良くないところ

  • 天守閣までの道のりはかなり急な石段が続くため、歩きやすい靴とそれなりの体力が必要
  • 岸壁から市街地まではタクシー必須。市内の散策も広範囲にわたるため、時間の使い方が重要
  • 闘牛は開催日が限られているため、寄港日と重なるかどうかは運次第

アクセスインフォメーション

宇和島港

【港名】
宇和島港(うわじまこう)

【港住所】
〒798-0087 愛媛県宇和島市坂下津

MAP地図は岸壁やバースの場合と、港のターミナルなどを指している場合があります。