利尻島は飛行機でも訪れることができますが、やはりクルーズ船で!とおすすめしたい寄港地のひとつですよね。
全方向から利尻富士を望めるのはクルーズ船での旅ならではですもんね。見る方向によってこんなにも様々な美しさがあるのかと、何度訪れても感動してしまいます。
日本百名山に選ばれた利尻山はもちろんのこと、山麓には姫沼やオタトマリ沼などの美しい自然が広がる利尻島は、北海道一ダイナミックな景観と言っても過言ではありません。
使用する主なバース | 沓形港客船岸壁(フェリーは沓形港と鴛泊港を利用) |
着岸可能サイズ | 〜万トン |
客船年間寄港数 | 合計|平均8隻 |
開港年・増改築歴 | 1921年:漁港修築事業として着工・1950年:地方港湾指定・2011年:耐震強化岸壁全面供用開始 |
主要港は沓形港(くつがた)。島の西側にあり、日本海側の波の影響を受けやすい港です。防波堤も迫り、割と狭く作られた湾のため大型の客船の入港は難しく、3万トン程度までの客船が入るのがやっとに見えます。客船が停泊している際には、稚内港とを結んでいる定期船のハートランドフェリーの湾内旋回もギリギリ。
それでも利尻島は、北海道内でも憧れの港のひとつとして人気です。入港前、出港後の利尻島それ自体のシルエットは美しく、まるで海にそびえる富士山を見ているような気になります。利尻山が中央にそびえ、裾野は海岸まで広がっているためでしょう。また利尻島の周りを周遊するクルージングの場合は、東西南北の角度によってその見え方が全く異なることに気付きます。郷土富士としても屈指の美しさを誇る利尻富士は、全方向から眺められる客船の旅にこそ相応しい目的地と言えます。着岸すると東側に利尻富士を背負うような形で留まることになります。その姿は壁画の前に飾られたモデルシップのように絵になるのも乗客にとっては嬉しいところ。
利尻島は徒歩観光でまわることは難しいです。岸壁ではレンタルサイクルなども出ていますが、日本で18番目に大きい島ということもあり、やはりバスや車で回るのが一般的になります。アイヌ語のリィシリ(高い山の意)が語源で、その山を感じるべく高山植物を見たり、噴火の際に生まれたオタトマリ沼や姫沼といった湖沼群を見るのも人気。食では何と言っても利尻昆布とウニ。雲丹は8月前半くらいまではバフンウニを食べることができ、雲丹好きにはたまらないレベル、日本一と言ってもいいくらいの生バフンウニが頂けます。8月後半からはムラサキウニに変わるため多少コクや味わいが落ちるがそれでも日本屈指のグレードなのは間違いありません。ウニ丼を頼んでしまいがちですが、お勧めは雲丹の土瓶蒸し。しかし、価格は高騰を続けていて、ウニ丼1杯で7000円程度、良くても5000円はくだりません。
近年では自転車ブームもあって、利尻島サイクリング大会などが開かれ多くの観光客が来島します。しかし稚内から日帰りの人や札幌との飛行機できて、一周して帰る人も少なくないため、島内滞在はまだまだ予約が取れないほどではありません。泊まりがけの客の目当ての一つは、利尻山登頂。これが相当ハードで10時間程度は歩き続けることになるらしいです。また隣りの島、礼文島に訪れるのも人気のコース。こちらは利尻富士町にある鴛泊港(おしどまり)から礼文島の香深港まではフェリーで45分、一日に4便で2島を結んでいます。なお、礼文島だけ行きたい人には、稚内港~礼文島を約2時間で直通運転を使う手もあります。(ともにハートランドフェリーが運航)
- 全方向から眺められる客船の旅にこそ相応しい目的地
- 高山植物や湖沼群など大自然を堪能
- 礼文島と合わせて楽しむことも可能
- 島内を徒歩観光でまわることは難しい
- 沓形の飲食店が少なく、自由行動だと食事に困ることがある
- バフンウニが年々高騰している
利尻島
【港名】
沓形港港(くつがたこう)
【港住所】
〒097-0401 北海道利尻郡利尻町沓形富士見町126
MAP地図は岸壁やバースの場合と、港のターミナルなどを指している場合があります。